あちこち動き回って、
少しも落ち着いていられないトーマス。
この症状に、
多動症候群という名前が付けられるなんて
夢にも思いませんでした。
食事をする時も
すぐに出歩いて、
最後まで落ち着いて食べられないし
私が一緒に遊ぼうと思っても、
すぐに他に関心が移ってしまって
遊ぶことができないし
手をつないでいても、
振り切ろうとする。
単にやんちゃなだけだと
思っていたのですが、
実はそうではなかったのです。
家にずっといれば、
何もわからなかったけれども、
あそびの教室へ通うことで、
少しずつ、
トーマスの状況を
理解できるようになってきました。
そして、あそびの教室を担当している
ドクターから
こう言われました。
紹介状を書きますから、
一度、専門医に診せましょう。
恥ずかしながら、
それまで一度も専門医にかかったことが
なかったのです。
トーマスが病気だなんて
思ってもいなかったので。
トーマスが3歳になってすぐに、
私は、初めて神経科に
トーマスを連れて行くことになりました。