自由になりたい!目指すは自閉症の子育て卒業

自閉症の息子の母親となり31年。息子が赤ちゃんの頃からの経験がお役に立てることを願っています。

自閉症の息子 パニック回避のため、妹の引っ越しに毎日のルーティンを取り入れてみた

先日、自閉症の息子トーマスの妹メイの

引っ越しがありました。

その日、夫は用事があったので、

日中一時支援を利用して

トーマスを福祉施設

預けようとしましたが、

いつも利用している施設は、

コロナの抗原検査で陽性者が出たため

断られてしまいました。

 

そのため、公的に

トーマスの支援をしてくださっている

Nさんに連絡をして、

他に日中一時支援を

お願いできる所があるかどうか

調べていただき、

ようやく、一か所、見つかったものの

数週間以内に、家族内で

県外に行った人がいれば、

受け入れられないとのことでした。

当時、トーマスの妹は県外に住んでいて

引っ越しの準備のために、

私は、

そちらへ行ったことがありました。

 

その県の方が、県内より

はるかにコロナの感染者が少ないのに

理不尽だと思いながらも、

嘘をつきたくなかったので、

トーマスを預けるのは諦めました。

 

そうなると、トーマスを

引っ越しに付き合わせなければ

なりませんが、

引っ越しでドタバタしている中、

トーマスに

 

おうち帰る。

 

と連呼されたら、

たまったものではありません。

遠出する時は、

いつもゲームやipadを持たせて

暇つぶしをさせているのですが

それだけでは間が持ちません。

パニックを起こして

ギャーギャー騒いだら、困るので

どうしようかと考えていた時、

普段のルーティンを

取り入れてみることを思いつきました。

 

トーマスの土日祭日の日課は、

お気に入りのDVDをひたすら観ること。

ちょうど、引っ越しの前日に

私の新しい車が

納車されることになっていて、

今度は車内でDVDを観ることが

できました。

そして、家には、

すっかり存在を忘れていた

ポータブルDVDプレイヤーがあることを

思い出しました。

 

私はトーマスに、

DVDを観られるので

持って行くように言いました。

すると、トーマスはリュックの中に

大量のDVDを入れました。

いくら何でも、

そんなに観られないだろうと

思いましたが、

トーマスはDVDを観る時に、

それに関連したDVDを

自分の前に並べるので、

それ用だということに

気がつきました。

 

後は、

 

〇〇時にメイのアパートに着く。

△△時に✕✕へ行く。

▢▢時におうちへ帰る。

おうちへ帰ったら回転寿司に行く。

 

と、おおよその予定を、

トーマスに伝えました。

 

車での移動中は、

ずっと「おかあさんといっしょ

にこにこぷん」のDVDを観ていて、

引っ越し業者さんが荷物を搬出する中、

どっかり座り、目の前にDVDを並べて

鑑賞していたトーマスでしたが、

パニックを起こさずに

済ますことができました。

 

メイの新しいアパートを出る時間が

予定よりも遅くなりそうになった時は

 

荷物を運ぶお手伝いをすると

早く、おうちに帰れるよ。

 

と言うと、一生懸命

お手伝いをしてくれました。

 

5分おきくらいに時計を見て

時報のごとく、

私に時間を教えてくれましたが、

比較的、落ち着き、

パニックを起こさず、

引っ越しに付き合ってもらえました。

 

トーマスには

きちんと予定を伝え、

普段と同じ行動をさせれば

落ち着いて過ごせることを

改めて悟った母でした。