自閉症の息子トーマスが
過去の嫌な思い出がフラッシュバックして
パニックを起こしているという記事は
何度か書いているのですが
最近になって、過去の嫌な記憶が、
より鮮明に
思い出されているようです。
今までは、
断片でしかわからなかったことが
1つにつながって、
意味のあるストーリー
(といっても短いですが)になったのです。
断片でしかわからなかったこと。
何年も前から、
特別支援学校の先生の名前
仮にA先生としますが
A先生、A先生と連呼しては
地団駄を踏んで
パニックを起こしていました。
私は、A先生のことを
良い先生だと思ってたので
なぜ、A先生の名前を連呼して
パニックを起こすのか
さっぱりわかりませんでした。
また、自閉症の息子のトーマスは
時々
この野郎
と言っていることがありました。
家族の中では、「この野郎」という言葉を
使う人はいないので(おそらく)
特別支援学校に在籍した時に
誰かが「この野郎」と言っていたのを
真似しているだけだと思っていました。
そして、もう一つ
叩きません。
これもトーマスがよく言っている
言葉です。
これらを、断片的に何年も前から
自閉症の息子トーマスは、
繰り返して言っていました。
そして、つい最近、
これらの言葉が1つにつながりました。
つながったというより、
トーマスがつなげてくれました。
自閉症の息子の息子トーマスのパニックに
スイッチが入る理由はわかりません。
私だって
突然、昔の嫌なことを思い出すことが
何度もありますので
それと同じことなのだと思います。
でも、私は嫌なことを思い出しても
それは過去の記憶でしかないので
苦々しかったり悲しい思いをしても
パニックを起こすまでには至りません。
しかし自閉症の息子トーマスにとっては
過去のことが、まさに目の前で
起こっているかのように
感じられるのだと思います。
トーマスが静かにゲーム
(だったかDVDを観ていたか)を
していたかと思ったら
突然立ち上がり、
パニックを起こし始めました。
A先生
おい、この野郎
パーン
で頬を押さえて
エーンエーン
と涙を流し始めました。
自閉症の息子トーマスは
断片をつなげて一つにしてくれたので
ようやく、ここで私は理解しました。
おそらくA先生が、
「この野郎」と言いながら
トーマスの頬を叩いた
(もしかしたら殴ったのかも)
それを思い出して、トーマスは
パニックを起こしていたのだと。
その時、私はトーマスに
よしよし、悲しかったね。
と言いながら、慰めました。
私ははらわたが煮えくり返るくらいの
怒りを覚えました。
もし、A先生が
本当にトーマスを殴っていたのであれば
許せない気持ちでいっぱいです。
でも、10年以上も前のことを
今更、蒸し返しても、
どうにもなりません。
先日、トーマスの主治医に
以前にも増して、
過去のことを思い出し
パニックを起こすようになったと
話をしたところ
過去の嫌な思い出を乗り越えるには
一度は、それに向き合わなければならない
そうしないと乗り越えることはできない。
と話されました。
A先生のことを
いつ乗り越えられるかわかりませんが
とことんトーマスと付き合おうと
思っています。