自由になりたい!目指すは自閉症の子育て卒業

自閉症の息子の母親となり31年。息子が赤ちゃんの頃からの経験がお役に立てることを願っています。

やっぱり重度の自閉症だわ

自分の子供が自閉症

障害があることは、

よ~くわかっているのですが

 

心のどこかで

トーマスは、

他の自閉症の子よりも

劣っていないと思っている

自分がいます。

 

まだトーマスが小学校の頃

トーマスと同じ年で、

名前まで一緒のお子さんのお母さんから

 

うちとよく似ているよね

 

と言われた時

 

えっ?!

 

と思いました。

 

なぜなら、私はその子を見ていて

かなり重度の自閉症だと思っていたし

 

とっても嫌な考えなのですが

うちのトーマスより障害の程度がひどい

 

と思っていたからなのです。

 

私の怪訝な顔つきを見て

そのお母さんは

 

うちの方が重いけど・・・・

 

と言い直しましたが、

ひどく後味が悪かったです。

 

こんなことで

優劣をつけても仕方がないのに

心のどこかで

自分の子の方が優れているって

思いたかったのですね。

 

あさましいと思います。

 

中学生の時に

 

社会へ出て自立するためには

1人で路線バスや電車に

乗れるようにならなくてはいけない

だから、その練習をしましょう。

 

と学校の先生に言われた時

 

トーマスの状況を考えると

とても1人でバスや電車に乗るなんて

無理だと言いました。

 

すると先生は

 

Sくんだって、

バスに乗って通っているんだから

トーマスくんなら大丈夫よ。

 

と言われたのです。

 

私も、その先生の言葉を聞いて

大丈夫かもしれないと思いました。

 

Sくんとは

トーマスより3歳年上の

自閉症のお子さんで

 

かなり重度の自閉症

私はトーマスよりも、

障害の程度が重いと

思っていました。

あさましい限りです。

 

トーマスは、

今、路線バスで学校へ通っています。

 

こちらが心配していたにもかかわらず

意外とすんなり

バス通学ができるようになったので

安心しているのですが

 

バス停でバスを待っている間

いつもの如く、

特に意味のない言葉をしゃべり

静かに待っていることができません。

 

他のお子さんは

静かに待っているのにです。

 

私は、障害の程度が重い子も

バスに乗っているとばかり

思っていたのですが

 

実際、バスに乗る子たちの中で

一番、障害の重い子は

トーマスのようです。

 

毎日、

静かにするよう言い聞かせながら

うちの子はやっぱり重度の自閉症だわ

と、つくづく思います。

 

ありのままのトーマスを

障害ごと受け止めるようになるには

 

17年では足りません。