今回は
自閉症の息子トーマスのことではなく
私自身の問題について
お話したいと思います。
トーマスの職場で
歓送迎会が開かれることになりました。
退職される方は
トーマスの働いている
就労支援A型事業所が
開設された当時から
働いていたNさんで
トーマスはNさんが大好きでした。
家にいる時も
Nさん、Nさん
と名前を連呼するほどです。
しかし、
その歓送迎会の開かれる日の
夕方から
トーマスはショートスティをする
予定になっていたので
歓送迎会は欠席することを伝えました。
しかし、
歓送迎会を企画した事業所のAさんは
トーマスが
ショートスティをする
予定であることは
分かってはいるけれども
今回の飲み会は、
普通の飲み会ではなく
これまで一緒に働いてきたNさんが
来るので
何とか、出席してもらえないかと
言ってきました。
けれども私は、
出席させるの一言が
どうしても言えなくて
すみません。
と繰り返すだけでした。
それでもAさんは、
トーマスが何とか歓送迎会に
出席できるように
歓送迎会に出席するのは
1時間だけでも良い
とか
歓送迎会が終わったら
トーマスをショートスティ先へ
送っていく。
とまで、
おっしゃってくださいました。
それにもかかわらず、
私はどうしても
出席させます。
と言うことはできませんでした。
トーマスを参加させるために
Aさんが色々
提案してくださったにもかかわらず
はい、と言えない自分の頑固さに
嫌気がさしました。
私は、どうしても
トーマスを預けると決めた時間通りに
トーマスをショートスティ先に
連れて行かなければと思っていました。
そのため、Aさんの申し出を
どうしても受けることが
できなかったのです。
どうして私は、
これほどまでに
トーマスを時間通りに
連れて行きたいと
思ったのだろう?
そう考えていた時、
しばらく忘れていた
昔の出来事を思い出しました。
トーマスが保育園に
通っていた時に 園長先生から、
トーマスくんが休む時は
前の日に言ってくださいね。
そうしないと、
加配の保育士が余るので。
と言われたことを。
トーマスがショートスティを
することで
ショートスティ先では、
トーマスのために、
人員を配置しているはずです。
しかし、トーマスが行かなければ
その人が余ってしまい
迷惑をかけてしまう。
もしかしたら、
陰口を 叩かれてしまうかも。
私は、20年以上も前に
保育園の園長先生から言われた言葉に
いまだに縛られていたのです。
ショートスティ先に連絡をすれば
遅れて到着するくらい、
問題がなかったかもしれませんが
私は、どうしても 時間通りに
トーマスを連れて行くことしか
考えられませんでした。
潜在意識が、これほどまでに
私の行動を
制限してしまっているのかと
実感した出来事でした。