自閉症の息子トーマスは
気温の変化に応じて
服を変えることができませんでした。
小さいうちは、
私が服を用意してあげていましたが
大きくなってからは
そろそろ半袖にしようか
とか、
もう1枚着ようね
と声がけして 衣類の調節をしていました。
トーマス自身も
6月半袖
とか
9月長袖
という風に ある程度は、
衣服を調節するタイミングを
理解できるようになりました。
ところが、
今年の春は ちょっと違いました。
例年よりも気温の高い日が続いた
ある日のこと
オレンジシーツ洗います。
とトーマスが言ってきました。
オレンジシーツとは
冬用のフワフワした
暖かい敷毛布のことです。
いつもは、
私がタイミングを 見計らって、
取り外すのですが
今年は、トーマス自ら
外してくれと言ってきました。
そして
恐竜パジャマ着る
と言って
裏起毛の 暖かいパジャマから
薄いパジャマに変えると
言ってきました。
自閉症のトーマスは28歳で
ようやく、自分自身で
寒暖の差を感じて
衣服を調節しようという気に
なれたのかと思うと
感慨深いものがあります。